画像のレイアウトが自在にできるようになったら各部を微調整したいと考え始めます。例えば絵の一部分だけ変更したいといったことも漫画制作では頻繁に起こります。そこで役にたつのが範囲選択ツールです。
GIMPに実装されている範囲選択ツールは5種類あります。
GIMPインターフェイス左上のダイアログボックスです。赤で囲った部分が範囲選択ツール群です。左から短形選択、楕円選択、自由選択、ファジー選択、色域の選択 になります。
そもそも範囲選択とはどういったものでしょうか?画像の一部分を選択したい場合、上記のツールのどれをどういったシーンで使えば良いのでしょうか?
今回は2種類の選択ツールの使い方を例によって画像で解説していきます。
まず画像のどこでもいいからクリックしてください。四隅の辺か角をクリックして移動させれば自由に選択範囲が動かせます。大きさも形も自在に変形できますので何度でも試せます。また、形をかえずにそのまま移動させたい時は中心をクリックしてスライドさせてください。
おなじみの落書き画像に短形選択を設置してみました。点線っぽい四角が見えますね?これが短形選択の選択範囲になります。つまり短形選択は四角い選択を行う場合に使うツールです。
選択した範囲はどのように処理することもできます。ここを塗りつぶしたい時はツールボックスの 編集→描画色で塗りつぶす で塗りつぶせます。消したい時もあるでしょう。コピーもできます。
では楕円選択はどうでしょう?
短形選択と扱い方は同じです。辺を動かせば楕円の形が変わっていきます。つまり上の図で言うと、下の辺か上の辺をクリックして外側に動かせば真円に近い形になっていくでしょう。逆に内側に動かせばより平べったい楕円に形が変化していきます。
では実際にこの選択範囲を処理してみましょう。
図は選択範囲を反転させて塗りつぶしてみました。やり方は 選択→選択範囲の反転 でまず選択範囲を逆にして後に 編集→描画色で塗りつぶす でこうなります。
しかしこれではせっかく描いた画像の体が見えなくなってしまいますね?レイヤーを少し操作してみましょう。
左上ダイアログボックスのレイヤーで塗りつぶしの処理をしたソレを一番下まで動かしてみました。これで女性の体が透けて見えるようになりましたね?
なんとなくそれっぽく見えるようになったところで、範囲選択ツールの使い方が分かりいただけたでしょう。このあたりの操作は他の選択ツールにも共通ですので覚えておいてください。
次回は他の選択ツール、自由選択、ファジー選択、色域の選択 について解説していきます。