【電子工作】換気ユニット設置。まず室温を下げたい

ペルチェ素子の冷却能力は室温に比例する

当ブログで保冷温庫内の空気を冷やすための行動をお披露目させていただいているところなのだが、先週組んだペルチェと水冷ブロックの吸熱ユニットの効果は試験運転でかなり効果があることがわかった。
やはりなまし銅管だけをファンにさらした状態だと庫内の吸熱には限界があり、上記に上げたやりかたは効率の面で遥かに勝る。

しかしペルチェに吸われた熱を冷却水で熱交換し冷凍庫に戻しても水自体の冷却は到底間に合わない。しばらくこの状態で運用していると水の温度が40度に達してしまうという状態。驚くべきことだが、冷凍庫に収納されている水がこの温度なのだ。
ただし、このことは去年の各種実験でも同様のことが起こったことであり、言ってみればただのデジャブではない。

結論を言うとこれは想定内の事態である。

【音楽のある風景】



以前の記事でも解説させていただいたと思うが。ペルチェ素子というものはその冷却能力が室温に比例する。
ペルチェは通電させると片面の温度をもう片面に移動させる。この現象を「吸熱」と呼ぶが、吸われた熱を今度は放熱しなければならない。放熱はフィンとファンを設置して空気中に散らすのが一般的だが、とうぜんフィンの周りにある空気が低ければ低いほど有利。がしかし、この空気がかなり高温だったら当然のことながら放熱が間に合わない。

そこで私はこの放熱に冷凍庫内でひやされた冷却水と水冷ブロックを用いたわけだが、このやりかたでも上記にあげたように冷却水が40度に達してしまっては空気を使うのと同じこと。

そこで今週つくったのが換気ユニットである。↓

DSC_0068

なかなか地味な写真で恐縮である(笑)。
わかりずらいかと思うが、この中には銅管にアルミ缶でつくったフィンを縫い合わせた自作の放熱フィンと自動車用のファンが断熱材に覆われた状態で設置されている。自動車用を使った理由は防水。窓に直付けされたこの箱は雨風に晒されるため水に対する耐性が必要だった。
銅管の中には冷凍庫からモーターで流された冷却水が流れているが、室内の空気を排出しつつ、かつ冷却水を少しは下げたいとの狙いがある。

効果はと言えば実に微妙だが、同時に換気も行えると考えれば無駄な設備ではないと考える。
ちなみに冷凍庫内の水の温度と銅管を通した水のそれの比較画像をご紹介する↓

DSC_0067

青の表示が冷凍庫内の水の温度で赤が銅管内を通って戻ってきた水の温度。
つまり入り口が青で出口が赤ということになるが、温度が微妙に上がっているのはおそらくサーモセンサーの設置場所の問題だろう。
空気でも水でもそうだが、上にいくほど温度が高く、下に行くほど温度が低い。青のセンサーより赤のセンサーの方が明らかに上にあったためこうなっただけだと考える。それを証拠にこのユニットを設置する以前より保冷温庫内の温度があきらかに低下している。しかも換気ユニットを組む前の水温は40度を超えたままの状態が多かったが、設置後はご覧の通り30度台前半である。

たぶん効果あるんだろうなぁ、これ。

今週はここまで

今回つくったのはあくまでも換気のためのユニットである。また、換気と予備冷却を目的としたこれは冷凍庫の冷却効率や室温をすこしでも下げるためのもので、これで今夏の私の計画が終わったわけではない。

来週はいよいよ伝家の宝刀を抜く。
今回つくった予備冷却装置によってひやされた水をペルチェを使って更に冷やす。

最後にここ2週間で改良したり新規で組んだ基盤をご覧いただきたい↓

DSC_0066

これ終わったら漫画描きます。

多分私のフォロワーさんは漫画やアニメの方が興味を引くのでしょう。
しかしもうこれ以上虫を殺したくなかったから今は電子工作をやっているんです。

また来週。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください